2012年3月28日水曜日

豆腐にビタミンCは含まれてないのに・・・

豆腐にビタミンCは含まれてないのに・・・

ビタミンCの存在を確かめる実験で、デンプン溶液にヨウ素ヨウ化カリウム溶液(いわゆるヨウ素液)を加えて青紫色にしたなかに、レモン・お茶の葉・豆腐をいれ、変化を見ました。レモンとお茶の葉はビタミンCが含まれているので、ヨウ素がヨウ化水素になり色が薄くなってほぼ無色になるのはわかるのですが、ビタミンCが含まれていない豆腐も反応して溶液の色が薄くなってしまいました。

これはなぜなのでしょうか?







青紫色から無色になるのはヨウ素分子が還元されてヨウ化物イオンに変化するからです。

I2 +2e- →2I-

ビタミンCには抗酸化作用という、人間の体が酸化されるのを防ぐ効果があるのですが

この抗酸化作用とは還元作用と言い換えることができます。



つまりビタミンCの還元作用によりヨウ素-デンプン液の青紫色が消える、というのがこの実験の原理です。

ご質問の通り豆腐にはビタミンCが含まれていませんが、その代わりにビタミンEやサポニンという

抗酸化作用、すなわち還元作用を持つ物質を含んでいるので色が消えたものと考えられます。

豆腐に含まれる成分→http://www.tofu-as.jp/report/02/02.html



補足について、同じ質問をされたようなのでそちらに答えておきました。








ヨウ素を還元してヨウ化物イオン(無色)にする物質はビタミンC(アスコルビン酸)以外にもたくさんあります。ヨウ素は酸化剤ですから、多くの還元剤と反応して無色のヨウ化物イオンになります。



多くの食品には酸化防止剤が加えられています。ビタミンCも酸化防止剤として添加されている食品がたくさんあります。



豆腐で色がうすくなったのは、豆腐自身にビタミンCのほかにヨウ素を還元する物質が含まれていたか、酸化防止剤が添加されてヨウ素と反応してしまったか、あるいはこれらの両方の可能性があります。



おそらく、豆腐にもビタミンCが酸化防止剤として添加されているのではないかと思います。

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